長嶋茂雄の遺産20億円の相続人は誰?一茂の遺産放棄と新財団の全貌

長嶋茂雄 大谷翔平 インスタグラム
長嶋茂雄 大谷翔平 インスタグラム

2025年6月3日、日本プロ野球界の巨星、長嶋茂雄さんが89歳で逝去されました。ミスター・プロ野球として国民に愛され続けた長嶋茂雄さんのご逝去を悼む声が広がる一方で、その莫大な遺産と相続の行方、そして長男である長嶋一茂さんの「遺産放棄」発言の真偽、さらには近年設立された新財団の役割に関心が集まっています。本記事では、これらの点について徹底的に調査し、詳しく解説していきます。

長嶋茂雄さんの築き上げた財産はどれほどの規模なのか、そしてその遺産は誰にどのように相続されるのでしょうか。特に注目されるのは、長嶋一茂さんが公言してきた「遺産放棄」が法的にどのような意味を持つのか、そして家族との関係性です。また、長嶋茂雄さんが晩年に設立した「長嶋茂雄一般財団法人」の目的や、相続における役割についても掘り下げていきます。

この記事を通じて、以下の点が明らかになります。

  • 長嶋茂雄さんの推定総資産とその内訳
  • 法定相続人とその相続分、複雑な家族関係
  • 長嶋一茂さんの「遺産放棄」発言の法的有効性と背景
  • 「長嶋茂雄一般財団法人」の設立目的と相続への影響

1. 長嶋茂雄の財産とは一体?

「ミスター・プロ野球」として、現役時代から監督時代、そして引退後も球界に多大な影響力を持ち続けた長嶋茂雄さん。その長年にわたる活躍は、莫大な資産形成にも繋がっていたと報じられています。複数の報道を総合すると、長嶋茂雄さんの総資産は約20億円に上ると推定されています。この巨額な資産は、主に不動産、そして読売巨人軍からの報酬や肖像権収入などで構成されています。

1-1. 不動産資産:都内一等地を中心とした評価額

長嶋茂雄さんの資産の中核を成すのは、東京都内の高級住宅地を中心とした不動産です。週刊文春(2024年8月7日号)やその他の報道によると、主な不動産資産は以下の通りです。

1-1-1. 田園調布の自宅

長嶋茂雄 自宅 田園調布
長嶋茂雄 自宅 田園調布

長嶋茂雄さんの象徴ともいえるのが、東京都大田区田園調布に構える広大な自宅です。

  • 所在地:東京都大田区田園調布
  • 敷地面積:約590平方メートル(約178坪)
  • 建物構造:地上2階地下1階建て
  • 推定評価額:土地だけで約6億4000万円(2024年報道時点)
  • 特記事項:1971年に新築。長嶋茂雄さんが2022年9月に脳出血で倒れて以降、1階部分をバリアフリーに改修したとされています。また、この自宅は後述する次女・三奈さんが代表を務める資産管理会社「株式会社オフィスエヌ」の事務所も兼ねています。

田園調布は日本有数の高級住宅街であり、その地価は非常に高額です。長嶋邸の評価額は、その立地と規模を反映したものと言えるでしょう。

1-1-2. 世田谷区の土地・マンション

世田谷区にも複数の不動産を所有していたと報じられています。

  • 世田谷区上北沢の土地・マンション
    • 敷地面積:約760平方メートル(約230坪)
    • 推定評価額(土地):約5億7000万円(長嶋茂雄さん名義、2024年報道時点)
    • 詳細:元々は長嶋茂雄さんの旧居で、中曽根康弘元首相が1980年から2001年まで居住していたという逸話も残っています。現在は建て替えられ、賃貸マンション(家賃収入:月額約12万円)となっており、建物は「オフィスエヌ」名義で所有されているとのことです。

1-1-3. その他の不動産(オフィスエヌ名義含む)

上記の主要な不動産以外にも、長嶋茂雄さん個人名義、および資産管理会社「オフィスエヌ」名義で複数の不動産が確認されています。オフィスエヌ名義の不動産だけでも土地だけで約7億7000万円に上るとされ、長嶋茂雄さん個人名義の不動産と合わせると、不動産資産総額は約17億円以上と推定されています。

  • オフィスエヌ名義の主な不動産
    • 田園調布の自宅に近接する土地建物
    • 大田区の土地建物
    • 品川区のマンションの1室
    • 箱根の別荘(保養地として利用、評価額は報道により1億6900万円や3100万円など差異あり)

これらの不動産は、単に居住用や保養用としてだけでなく、賃貸収入を生む収益物件としての側面も持っていると考えられます。

1-2. 金融資産・権利収入

不動産以外にも、長嶋茂雄さんは多額の金融資産や権利収入を有していたと見られています。

1-2-1. 読売巨人軍からの報酬

長嶋茂雄さんは読売巨人軍の終身名誉監督であり、関連会社である読売新聞グループ本社からは長年にわたり高額な報酬を得ていたとされています。一部報道では、その年俸・顧問料は年間約1億円に達していたともいわれています。これは、長嶋茂雄さんの球界における功績と影響力の大きさを物語っています。

1-2-2. 肖像権・CM出演料など

「ミスター・プロ野球」としての絶大な知名度と人気は、数多くのCM出演やメディア露出にも繋がりました。これらの肖像権や出演料は、資産管理会社である「オフィスエヌ」が一括して管理し、多額の収入を生み出していたと考えられます。具体的な金額は明らかにされていませんが、国民的スターである長嶋茂雄さんのブランド価値は計り知れません。

1-2-3. 文化功労者年金

2021年に文化勲章を受章した長嶋茂雄さんは、文化功労者として国から終身年金(年額350万円)も受給されていました。

これらの情報を総合すると、長嶋茂雄さんの財産は、都心の一等地の不動産を中心に、安定した高額収入によって形成された巨大なものであることが明らかになります。2022年9月に脳出血で倒れて以降は、港区内の大学病院で療養生活を送られていましたが、その闘病生活を支える経済的基盤も盤石であったと言えるでしょう。

2. 遺産相続は誰でどうなる?

長嶋茂雄 家族構成
長嶋茂雄 家族構成

長嶋茂雄さんの逝去に伴い、その莫大な遺産の相続が開始されました。相続の行方を考える上でまず重要になるのが、誰が法定相続人となるのか、そしてその法定相続分はどうなるのかという点です。長嶋茂雄さんの家族構成と、法的な相続関係について詳しく見ていきましょう。

2-1. 法定相続人の構成:4人の子供たち

長嶋茂雄さんの妻である長嶋亜希子さんは、2007年9月18日に68歳で既に亡くなっています。したがって、長嶋茂雄さんの法定相続人は、4人の子供たちとなります。

以下に、4人の子供たちのプロフィールをまとめます。

続柄氏名(よみがな)生年月日(2025年6月時点の年齢)主な経歴・現在の活動備考
長男長嶋 一茂(ながしま かずしげ)1966年1月26日(59歳)元プロ野球選手(ヤクルト、巨人)、現在はタレント、コメンテーター、俳優。個人事務所「ナガシマ企画」代表。妻は元銀座ホステスの猪野仁子さん。2004年生まれの双子の娘がいる(ハワイに留学中との情報あり)。
長女長嶋 有希(ながしま ゆき/あき とも)1967年5月12日(推定58歳)一般人。立教女学院卒業後、アメリカに留学した経験を持つ。メディアへの露出はほとんどなく、詳細は非公表。過去に「オフィスエヌ」の役員を務めていたが、2010年に次女・三奈さんにより解任されたとの報道あり。一部で知的障害や施設入所といった噂が流れたことがありますが、確たる証拠はなく、信憑性は低いとされています。
次女長島 三奈(ながしま みな)1968年6月3日(57歳)元テレビ朝日アナウンサー、スポーツキャスター。父・長嶋茂雄さんの個人事務所であり資産管理会社「株式会社オフィスエヌ」代表取締役。日本大学文理学部哲学科卒業。長年、高校野球報道に携わる。父・茂雄さんの闘病生活を支え、資産管理も一手に担ってきた中心人物。今回の葬儀では喪主を務めました。現在独身。苗字の表記は「長島」を使用。
次男長島 正興(ながしま まさおき)1970年9月26日(推定54歳)元レーシングドライバー、現在は環境活動家。駒澤大学経済学部経済学科卒業。全日本F3選手権や全日本GT選手権などで活躍後、環境管理士の資格を取得し環境分野で活動。結婚や子供の有無などプライベートはあまり公にされていません。苗字の表記は「長島」を使用。

2-2. 法定相続分と遺留分

日本の民法では、被相続人(亡くなった方)の配偶者と子供が法定相続人となります。長嶋茂雄さんの場合、妻の亜希子さんが既に亡くなっているため、子供4人のみが法定相続人です。

  • 法定相続分:子供が複数いる場合、その相続分は均等になります。したがって、長嶋茂雄さんの遺産は、長男・一茂さん、長女・有希さん、次女・三奈さん、次男・正興さんの4人が、それぞれ4分の1(25%)ずつ相続する権利を持ちます。総資産が20億円と仮定した場合、単純計算で一人あたり約5億円となります。
  • 遺留分:遺言によって法定相続分と異なる相続が指定された場合でも、法定相続人には最低限保障される遺産の取り分として「遺留分」があります。子供の場合、遺留分は法定相続分の2分の1です。つまり、各子供には遺産全体の8分の1(12.5%)が遺留分として保障されます。総資産20億円の場合、一人あたり約2.5億円が遺留分となります。

2-3. 相続における複雑な家族関係

法定相続の原則は上記の通りですが、長嶋家の場合は、相続の話し合いが円満に進むかについては懸念の声も上がっています。特に、長男・一茂さんと他の家族、とりわけ父・茂雄さんや次女・三奈さんとの間には、長年にわたる確執が報じられてきました。この複雑な家族関係が、遺産分割協議に影響を与える可能性も否定できません。

2025年6月3日に行われた長嶋茂雄さんの葬儀・告別式は近親者のみで執り行われ、喪主は次女の三奈さんが務めました。長男である一茂さんが喪主を務めなかった背景には、こうした家族間の事情があるものと推察されます。ただし、一茂さんは父の逝去に際して追悼コメントを発表し、自宅で棺の搬入を見守る姿も報じられており、一定の関与は見られます。

次の章では、特に注目される長嶋一茂さんの「遺産放棄」発言の真偽と、その背景にある家族との関係について詳しく掘り下げます。

3. 一茂の過去の遺産放棄発言は本当なのか?

長嶋茂雄さんの遺産相続において、最も注目を集めているのが長男・長嶋一茂さんの動向です。一茂さんは過去に複数回、テレビ番組などで父・茂雄さんの遺産について「相続放棄している」という趣旨の発言を繰り返してきました。この発言は法的にどのような意味を持つのか、そしてその背景にはどのような家族との確執があったのでしょうか。

3-1. 一茂氏による「相続放棄」発言の経緯

長嶋一茂さんは、主に以下の機会に「相続放棄」について言及しています。

  • 2017年 テレビ番組:「(相続は)全部放棄している。もめたくないので。きょうだい4人いるが、すでに3等分だと言っている」
  • 2019年9月29日 フジテレビ系「ワイドナショー」:「おれは前、東野君にも言ったじゃん。もう遺産放棄しているって。相続に関しては。実家の方はね」
  • 2022年6月26日 フジテレビ系「ワイドナショー」:「うちは相続放棄をかなり前からしてるんで、興味がないですね」

これらの発言は、一茂さんが父の財産を受け取る意思がないことを示唆するものとして、メディアでも度々取り上げられてきました。

3-2. 「生前の相続放棄」の法的有効性

結論から述べると、長嶋一茂さんがテレビなどで語った「生前の相続放棄」は、法的には無効です。日本の民法では、被相続人が亡くなる前(生前)に相続人が相続放棄をすることは認められていません。

  • 相続放棄の正式な手続き:相続放棄は、相続が開始したこと(つまり被相続人が亡くなったこと)を知った時から3か月以内に、家庭裁判所に申述書を提出して行わなければなりません(民法第915条、第938条)。
  • 相続放棄の効果:家庭裁判所に正式に受理されると、その相続人は初めから相続人でなかったものとみなされます(民法第939条)。

したがって、一茂さんが父・茂雄さんの生前に行った「遺産放棄する」という意思表示は、あくまで一茂さん個人の気持ちや家族への伝達であり、法的な拘束力を持つものではありません。長嶋茂雄さんが2025年6月3日に亡くなったことで相続が開始されたため、一茂さんが本当に相続放棄をするのであれば、2025年9月3日頃までに家庭裁判所での正式な手続きが必要となります。

なお、遺産全体ではなく、特定の遺産(例えば不動産など)を受け取らないという「遺産分割協議」における意思表示や、遺留分を放棄する(この場合は生前でも家庭裁判所の許可があれば可能)といったことは考えられますが、一茂さんの発言は「遺産全体を放棄する」というニュアンスでした。

3-3. 発言の背景にある家族との確執

一茂さんが「相続放棄」を公言する背景には、父・長嶋茂雄さんや他の兄弟姉妹、特に次女・三奈さんとの深刻な確執があったとされています。その関係悪化は長年にわたり、複数の要因が報じられています。

3-3-1. 父・茂雄さんとの関係

一茂さんは2021年11月発売の雑誌「ゲーテ」のエッセイで、衝撃的な告白をしています。

父とは、もう13年会っていない。

生きているうちに父と会うことは、もう二度とないだろう。父だけでなく、妹達や弟とも10年以上顔を合わせていないし、連絡もとっていない。

この「13年会っていない」という告白は、事実上の絶縁状態を示唆するものでした。父子の関係が悪化したとされるきっかけの一つは、1996年に一茂さんが巨人から戦力外通告を受けた際、その通告を直接行ったのが当時の監督であった父・茂雄さんだったことなども影響している可能性があります。その後、タレントとして成功を収めた一茂さんですが、父との溝は埋まらなかったようです。

3-3-2. 次女・三奈さんとの対立

父・茂雄さんの闘病生活を献身的に支え、資産管理会社「オフィスエヌ」の代表として実質的に長嶋家を取り仕切ってきたのが次女の三奈さんです。一茂さんと三奈さんの間には、主に以下の問題を巡って深刻な対立があったと報じられています。

  • 「長嶋茂雄」の商標権問題:2008年頃、一茂さんの妻が代表を務める会社「ナガシマ企画」が「長嶋茂雄」の名前を商標出願。これに対し、父・茂雄さんと三奈さんが代表の「オフィスエヌ」側が「騙しうちにあった」として強く反発し、無効を主張。最終的に2010年頃に一茂さん側が商標登録を放棄したものの、亀裂は決定的となりました。
  • 記念品売却問題:2009年頃、一茂さんが父・茂雄さんのMVP盾や新人王トロフィー、さらには母・亜希子さんの遺品を含む多数の記念品を、家族に無断で福井県のコレクターに数千万円(一説には1億円以上)で売却したと報じられました。これに三奈さんが激怒し、父・茂雄さんも強い不快感を示したとされています。
  • マネジメント権の移行:父・茂雄さんが2004年に脳梗塞で倒れた後、そのマネジメントや肖像権管理は、徐々に一茂さんの「ナガシマ企画」から三奈さんの「オフィスエヌ」へと移行しました。この過程での主導権争いも確執の一因と見られています。

これらの出来事を通じて、一茂さんは長嶋家の中で孤立し、他の家族との関係が断絶状態に陥ったと考えられます。「遺産放棄」発言は、こうした複雑な家族関係と、金銭的な問題でこれ以上関わりたくないという一茂さんの意思表示の表れだったのかもしれません。

父・茂雄さんの逝去に際し、一茂さんは「父、長嶋茂雄が永眠いたしました。父にとって野球は人生そのものであり、最愛の存在でした。(中略)長嶋茂雄は野球の星に帰りました」と追悼コメントを発表しています。また、報道陣に対して深々と頭を下げ、自宅で父の棺の搬入を見守る姿も見られました。これらの行動が、今後の家族関係や相続手続きにどのような影響を与えるのか注目されます。

4. 長嶋茂雄の新財団とは一体何?

長嶋茂雄さんは晩年、自らの名前を冠した一般財団法人を設立していました。この「長嶋茂雄一般財団法人」の設立は、ミスターの「終活」の一環であり、莫大な資産の管理や相続、そして社会貢献に対する長嶋さんの考えが反映された動きとして注目されています。

4-1. 「長嶋茂雄一般財団法人」の概要

複数の報道によると、財団の基本情報は以下の通りです。

  • 名称:長嶋茂雄一般財団法人
  • 設立日:2023年5月16日(登記簿上の情報では2023年5月22日との記載もあり)
  • 法人番号:8010805003024
  • 所在地:東京都大田区田園調布3丁目29番19号(長嶋茂雄さんの自宅と同一)
  • 代表理事:長嶋茂雄(設立時)
  • 目的(登記簿より)
    • 児童、若者に野球、スポーツ全般の競技力向上を目指すことを目的とした関係諸団体との共催または後援事業
    • 野球を主体に広くスポーツ全般への競技の普及、振興
    • 競技力向上や健康増進を図ることを目的とした事業 など
  • 役員構成(設立時)

    • 代表理事:長嶋茂雄

    • 理事:2名

    • 評議員:3名

    • 監事:1名


    役員には、元報知新聞社の専務で長嶋さんと長年親交の深い人物や、「オフィスエヌ」の事務職員とされる女性、会計士など、長嶋さんの側近たちが名を連ねています。注目すべきは、設立時の役員に親族の名前が見当たらない点です。


4-2. 財団設立の背景と狙い

この財団設立の背景には、いくつかの重要な目的があったと考えられています。週刊文春(2024年8月7日号)はこれを「20億円終活」の一環と報じており、専門家も複数のメリットを指摘しています。

4-2-1. 相続税対策

最も大きな目的の一つが、相続税対策と見られています。一般的に、個人が所有する財産を公益目的の財団に寄付した場合、一定の要件を満たせばその寄付された財産には相続税が課税されないという特例があります(租税特別措置法第70条)。長嶋さんの莫大な資産を財団に移すことで、相続財産そのものを圧縮し、結果として相続税の負担を軽減する狙いがあったと考えられます。ただし、財団が実質的に特定の親族への利益供与を目的としていると判断された場合は、この特例は適用されません。役員に親族が含まれていないことは、この点を考慮した可能性があります。

4-2-2. 長嶋ブランドの永続化と社会貢献

「長嶋茂雄」という国民的ブランドを個人のものではなく、社会的な存在として永続させたいという思いもあったでしょう。財団を通じて野球界への恩返しやスポーツ振興、特に子供たちの育成支援などを行うことは、長嶋さんの野球への情熱を形にする手段となります。これにより、ミスターのレガシー(遺産)を後世に伝えることができます。

4-2-3. 資産の管理と散逸防止

長嶋さんが長年にわたり収集してきた貴重な記念品や、築き上げた資産が散逸してしまうことを防ぐ目的もあったと考えられます。財団という法人格のもとで一元的に管理・活用することで、これらの資産を保全し、有効に活用することが可能になります。

4-2-4. 家族間の紛争回避

相続において家族間のトラブルは避けたいものです。資産の一部を財団に移し、その運営を信頼できる第三者や専門家に委ねることで、相続を巡る親族間の直接的な対立を避け、円滑な資産承継を目指したという側面も考えられます。

4-3. 財団の活動実績と今後の展望

設立から約1年後の2024年6月、この財団は具体的な活動を開始しました。能登半島地震で被災した石川県の高校50校に対し、金属バットをそれぞれ3本ずつ寄贈したのです。この際、現地で長嶋茂雄さんのメッセージを代読したのは、財団の役員ではないものの、父を支え続けてきた次女の三奈さんでした。このことは、三奈さんが今後、財団の活動に深く関わっていく可能性を示唆しています。

長嶋茂雄さんの逝去により、財団の代表理事は変更されることになります。今後は、残された役員と、実質的な運営をサポートすると見られる三奈さんを中心に、設立目的に沿った活動が本格化していくものと予想されます。具体的には、野球教室の開催、若手選手への奨学金制度、スポーツ関連施設への寄付などが考えられます。

この「長嶋茂雄一般財団法人」が、長嶋茂雄さんの遺志をどのように継承し、社会に貢献していくのか、そして長嶋家の資産管理や相続にどのような影響を与えていくのか、今後の動向が注目されます。


長嶋茂雄さんのご逝去は、日本中に大きな悲しみをもたらしましたが、同時にその偉大な功績と、残されたご家族や財産の行方にも改めて光が当てられています。本記事では、現時点で報道されている情報を基に、長嶋さんの財産、遺産相続、一茂さんの遺産放棄発言、そして新財団について解説しました。今後、相続手続きが進む中で新たな事実が明らかになる可能性もあります。引き続き、関連情報に注意を払い、ミスターが残したものが適切に未来へ繋がれていくことを見守りたいと思います。

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