2025年11月8日現在、タレントのフワちゃんが電撃的に活動を再開するというニュースが、日本中を駆け巡り、大きな話題を集めています。2024年8月11日から約1年3ヶ月。タレントのやす子さんへのSNS上での不適切と見なされる投稿がきっかけとなり、一切の芸能活動を休止していた彼女が、ついに沈黙を破りました。しかし、その復帰の舞台は、多くの人が予想したバラエティ番組のひな壇ではありませんでした。彼女が選んだのは、なんと「女子プロレス」のリングだったのです。
フワちゃんは、2025年11月7日、国内トップクラスの女子プロレス団体「スターダム(STARDOM)」への正式入団を発表。さらに、同年12月29日に「両国国技館」という大舞台で、“再デビュー戦”を行うことを高らかに宣言しました。この突然の発表は、ファンや関係者だけでなく、広く世間に衝撃を与えています。
なぜ彼女は、タレント復帰ではなく、プロレスラーとしての再起を選んだのでしょうか。その決断の裏にはどのような思いがあったのか。そして、注目の復帰戦の相手は一体誰になるのか。この記事では、活動休止の経緯から復帰発表の瞬間の詳細、彼女がプロレスを選んだ理由、過去のプロレス実績、そして賛否両論渦巻くネット上の反応まで、現時点で明らかになっている情報を徹底的に深掘りし、考察していきます。
フワちゃんが電撃のプロレス復帰!活動再開を正式発表
長期間の活動休止を経て、フワちゃんの動向は多くの人々の関心事となっていました。その沈黙は、2025年11月7日、最も劇的な形で破られることになります。彼女が選んだ復帰の場は、プロレスの聖地の一つ、後楽園ホールでした。
2025年11月7日、後楽園ホールに電撃登場
その日、スターダム後楽園ホール大会の第2試合が終了した直後、会場の空気は一変しました。スターダムの岡田太郎社長がリングに上がり、マイクを握ると、一人の人物を呼び寄せたのです。会場が騒然とする中、ブルーのプロレスコスチュームにジャージを羽織った姿で現れたのは、活動を休止していたフワちゃん本人でした。
リングアナウンサーも「えっ、えっ」と困惑するほどの完全なサプライズ登場。彼女が公の場に姿を見せるのは、2024年8月の活動休止発表以来、実に約1年3ヶ月ぶりのことでした。緊張の面持ちでリングに上がったフワちゃんは、深々と頭を下げ、マイクを握りました。
活動休止から約1年3ヶ月ぶりの姿
フワちゃんは、自身のX(旧ツイッター)とインスタグラムも同日に更新。「皆様ご無沙汰しております、フワちゃんです!!」という、かつての元気なイメージとは少し異なる、落ち着いたトーンの書き出しで活動再開を報告しました。SNS上でも、後楽園ホールのリング上と同様に、まずは謝罪の言葉が綴られていました。
その姿は、かつてテレビで見せていた天真爛漫なキャラクターとは異なり、どこか緊張感と覚悟を漂わせるものでした。この1年3ヶ月という期間が、彼女にとって決して短いものではなかったことを、その表情が物語っていたのかもしれません。
2024年8月の活動休止の経緯(やす子さんへの不適切投稿)
フワちゃんが活動を休止する直接的な原因となったのは、2024年8月に起きたSNSでの投稿騒動です。お笑いタレントのやす子さんが、自身のX(旧ツイッター)に「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」という趣旨の、多くの人を勇気づけるポジティブな投稿をしました。
これに対し、フワちゃんはやす子さんの投稿を引用する形で、不適切な言葉を含む投稿(※内容はすでに削除)を行いました。この投稿が、やす子さんのポジティブなメッセージとは対照的な内容であったため、即座に大きな批判を呼ぶことになったのです。
事態を重く見たフワちゃんは、当該投稿を削除。その後、やす子さんに直接会って謝罪したことを報告しましたが、世間の批判は収まりませんでした。結果として、2024年8月11日、「この度の件の責任の重さを考え、一つの区切りとして、しばらくの間、芸能活動をお休みさせていただくことにしました」と、活動休止を正式に発表するに至りました。
この一件は、Googleがフワちゃんを起用していた広告の掲載を停止するなど、CMやレギュラー番組にも多大な影響を及ぼしました。
リング上での謝罪とオール敬語の衝撃
後楽園ホールのリング上で、フワちゃんが発した第一声は謝罪でした。「皆さん、お久しぶりです。フワちゃんです。昨年は私の発言でお騒がせして申し訳ありませんでした」。
何よりも会場を驚かせたのは、彼女の言葉遣いでした。かつての「タメ口」は完全に封印され、終始「です・ます」調の丁寧な敬語でスピーチを行ったのです。「改めなければならないことがたくさんあり、猛省しております」「この期間で敬語も学びました」と語る姿は、これまでのフワちゃんのパブリックイメージを覆すものでした。
スピーチを終えると、フワちゃんはリングの中央で正座し、深々と土下座。その時間は約12秒間に及びました。さらにリングの四方にも向かってお辞儀を繰り返し、謝罪の意を示しました。この一連の行動は、彼女の反省の深さと、再出発にかける並々ならぬ覚悟を象徴するシーンとして、多くのメディアで報じられました。
フワちゃんがプロレス復帰した理由はなぜ?なぜプロレスを選んだ?
活動再開にあたり、多くの選択肢があったはずのフワちゃん。タレントとしてバラエティ番組に戻る道、あるいはYouTuberとして再スタートを切る道もあったかもしれません。しかし、彼女は「プロレスラー」という、最も過酷とも思える道を選びました。その理由とは何だったのでしょうか。
本人が語った「プロレス一択」という覚悟の重み
リング上のスピーチで、フワちゃんは復帰に至るまでの葛藤を明かしました。「あれから1年半、時間をかけて自分自身を振り返り、私なりに考えて来ました」「自身の強みをまた発揮できるところはあるのか。試行錯誤しながら考え、日々精進し、生活しておりました」。
そして、その試行錯誤の末に出した結論を、力強い言葉で宣言します。「そして新しい夢ができました。この1年間、いろいろな可能性を考えている中で、私にとって、どうしてもまた挑戦したいもの。それはプロレス一択でした」。
「一択」という言葉には、彼女の強い決意が込められています。これは、他の選択肢を捨ててでも、プロレスの道に進むという覚悟の表明に他なりません。彼女は、2022年と2023年にプロレスに挑戦した際も、その真剣な取り組みが話題となりました。今回の「一択」という言葉は、あの時の挑戦が一時的なものではなく、彼女の人生にとって重要な意味を持つものであったことを裏付けています。
「みそぎのためではない」発言の真意とは?
フワちゃんは、スピーチの中で特に強調した点があります。それは「反省や、みそぎのためではありません」という言葉です。
不祥事を起こした著名人が、過酷な挑戦(例えばマラソン、滝行、あるいは格闘技など)を行うことは、世間から「みそぎ(禊)」、つまり罪や穢れを洗い流すためのパフォーマンスではないか、と見られがちな風潮があります。
フワちゃんは、そのように見られることを自ら先回りして、明確に否定しました。これは、彼女が心からリスペクトし、「ずっと大切に思っていた存在であり、かつ命をかけて戦う覚悟のある者しか上がれない舞台」と語るプロレスのリングが、単なる「罰」や「償い」の道具として世間に消費されることへの、強い抵抗感の表れだったのではないでしょうか。
彼女は、自らが起こした不祥事への「反省」と、プロレスという「新たな夢への挑戦」を、明確に切り分けて考えていることを、ファンと、そしてプロレス界に対して誠実に伝えたかったのだと推察されます。
活動休止期間中、イギリスでのプロレス武者修行(YouTubeでの報告)
彼女の「プロレス一択」という言葉は、単なる口先だけの決意表明ではありませんでした。フワちゃんは同日更新した自身のYouTubeチャンネルで、活動休止中の驚くべき日々を報告しています。
そこでは、関係各所への謝罪に回る日々や、のどのポリープ手術を受けて2週間の筆談生活を送っていたことなどが明かされました。そんな心身ともに厳しい状況の中、彼女の希望を支えていたのがプロレスでした。フワちゃんはなんと、イギリスに留学し、プロレスの「武者修行」を行っていたというのです。
さらに、マネージャーに対して「ようやく人生をかけてやりたいことを見つけました」「私、ゼロからプロレスに挑戦したいです。心を入れ替えて頑張ります」と、涙ながらに決意を伝えていた録音データも公開。彼女がこの1年半、プロレスと真剣に向き合い続けていたことが明らかになりました。
なぜ「タレント復帰」ではなく「プロレスラー」だったのか(考察)
では、なぜ彼女は「タレント復帰」ではなく、「プロレスラー」としての復帰を選んだのでしょうか。そこには、複数の要因が考えられます。
一つは、前述の通り、プロレスというジャンル自体への強い情熱とリスペクトです。過去2回の挑戦で得た手応えと、プロレスの奥深さに魅了され、中途半端な形ではなく、本気で取り組みたいという思いが、休止期間中にさらに強くなったのでしょう。
もう一つは、タレントとしての「フワちゃん」のイメージのジレンマです。彼女の魅力は、大御所にもタメ口を使う「失礼キャラ」や、予測不可能な言動にありました。しかし、やす子さんへの不適切投稿は、その「芸風」と「本質」の境界線を曖昧にし、視聴者に深刻な不快感を与えてしまいました。仮にタレント復帰したとしても、以前と同じキャラクターを続けることは困難であり、かといって全く違うキャラクターで出ることも容易ではありません。
プロレスという舞台は、言葉ではなく、肉体と技術、そして魂で表現する世界です。リングの上では、過去の「芸風」は関係ありません。ただ、一人の「プロレスラー・フワちゃん」として、練習で培った実力と、試合にかける情熱だけで評価されます。そのシンプルかつ純粋な世界こそが、彼女が「ゼロから再挑戦したい」と願う場所として、最もふさわしいものだったのではないでしょうか。
テレビ復帰の道が険しい中での決断か(芸能プロ関係者の見解)
こうしたフワちゃん自身の内面的な動機に加え、外部環境、すなわち「芸能界の現実」も影響した可能性が報じられています。
一部の報道によれば、複数のテレビ関係者は、フワちゃんのかつてのレギュラー番組などへの再起用について、依然として慎重な方針であると伝えています。ある芸能プロ関係者は、「昨今、世の中が不適切発言について過敏になっている中で、“失礼キャラ”が持ち味の彼女はテレビ側的にも扱いづらいのではないでしょうか」と分析しています。
また、「大御所の方にもタメ口を使う“芸風”が一部にはウケていた」一方で、「視聴者が不快感を覚えていたことも事実」であり、「テレビ側も目先の“話題性”だけを目的に安易に起用しない方が得策」という厳しい見解も示されています。
もちろん、フワちゃん自身がテレビ復帰を望んでいたかどうかは定かではありません。しかし、仮にタレントとしての復帰を模索していたとしても、その道が決して平坦ではなかったことは想像に難くありません。こうした現実的な側面も、彼女が「プロレス一択」という、強い覚悟を要する道を選ぶ後押しになった可能性は否定できないでしょう。
フワちゃんのプロレス復帰デビュー戦はいつ?その舞台は?
「プロレスラー・フワちゃん」としての再スタート。その注目の初陣は、いつ、どこで行われるのでしょうか。リング上でのスピーチと、スターダムからの正式発表で、その全容が明らかになりました。
決定!2025年12月29日という「年末」の意味
フワちゃんの再デビュー戦の日程は、2025年12月29日(月)に決定しました。
この「12月29日」という日付は、プロレス界において非常に重要な意味を持ちます。年末のこの時期は、各団体がその年を締めくくる最大のビッグマッチを開催することが通例です。スターダムにとっても、この両国国技館大会は年間で最も注目される興行の一つ。そのような大舞台に、いきなり再デビュー戦としてフワちゃんを抜擢したこと自体が、スターダム側の彼女にかける本気度と、興行的な期待の大きさを物語っています。
会場は「両国国技館」プロレスの聖地が選ばれた理由
再デビュー戦の会場は、プロレスや大相撲の「聖地」として知られる「両国国技館」です。
フワちゃん自身も「私にはもったいないくらいの素晴らしい舞台で試合をさせていただきます」と語ったように、両国国技館は、選ばれた者だけがそのメインのリングに立てる特別な場所です。フワちゃんの過去2戦(アリーナ立川立飛、横浜アリーナ)も大きな会場でしたが、両国国技館という場所が持つ歴史的な重みはまた格別です。
スターダムの岡田太郎社長は、フワちゃんをリングに上げた際、「今一度、プロレスラー・フワちゃんがリングで輝くところを見たいと思います」とコメントしました。団体が彼女に「輝く」場所として、この聖地・両国国技館を用意したことは、彼女の1年半にわたる練習と覚悟を団体が真正面から受け入れた証と言えるでしょう。
フワちゃんのプロレス復帰デビュー戦、注目の対戦相手は誰?
12月29日、両国国技館。再デビューの舞台は整いました。次に最大の焦点となるのは、「フワちゃんは、誰と戦うのか?」という点です。プロレスにおいて、対戦相手(アングル)は試合の魅力を決定づける最も重要な要素の一つです。
公式発表は「まだ何も決まっていない」現状
フワちゃんは、後楽園ホールのリング上で「(試合は)まだ何も決まっていないんですけど、そこにむけて練習しております」と自ら明かしました。
2025年11月8日現在、スターダムからの公式発表においても、フワちゃんの対戦カードは「未定」となっています。年末のビッグマッチに向けて、これから他のタイトルマッチなどと共に、順次カードが発表されていくものと見られます。
スターダムとしても、フワちゃんの復帰戦を最大限に盛り上げるため、対戦相手の選定には細心の注意を払っていることは間違いありません。話題性、実力、そしてフワちゃんとのストーリーライン。これら全てを考慮した上で、最適なカードが組まれることになるでしょう。
ネットやメディアで予想される対戦相手候補(推測)
公式発表がない中、ネット上や一部メディアでは、既に対戦相手の予想合戦が始まっています。これらはあくまで推測の域を出ませんが、いくつかの名前が有力候補として挙げられています。
例えば、団体の看板選手であり、高いカリスマ性を持つジュリアさん。あるいは、フワちゃんの第2戦の相手であり、その実力でフワちゃんをねじ伏せた林下詩美さんとのリベンジマッチ。また、デビュー戦・第2戦ともにタッグパートナーを務め、フワちゃんの師匠的存在でもある葉月さんが、今度は対戦相手として立ちはだかるというドラマチックな展開を期待する声もあります。
フワちゃんが「ゼロから挑戦したい」と語っている以上、団体のトップ選手とシングルマッチでぶつかる可能性もあれば、過去2戦と同様に、タッグマッチで復帰するという可能性も考えられます。いずれにせよ、公式発表が待たれます。
スターダム岡田社長が語るフワちゃんへの期待とマッチメイクの難しさ
フワちゃんをリングに呼び込み、その復帰を後押ししたスターダムの岡田太郎社長。彼はフワちゃんのプロレスへの姿勢を高く評価しています。
報道によれば、岡田社長は「今一度、プロレスラー・フワちゃんがリングで輝くところを見たい」とコメントしており、彼女の才能と努力、そして何よりも「本気」であることを見抜いています。だからこそ、彼女をスターダムの一員として受け入れる決断をしたのでしょう。
しかし、その期待の大きさと同時に、マッチメイク(対戦カード編成)の難しさも伴います。フワちゃんは世間的な知名度が抜群である一方、プロレスラーとしてのキャリアはまだ2戦(いずれも敗戦)です。団体の既存のストーリーラインや選手の序列を壊さずに、かつフワちゃんの復帰戦として最大限のインパクトを残すカードを組む必要があります。岡田社長の手腕が問われるところです。
フワちゃんが所属するスターダムとはどんな団体?
フワちゃんが「入団」という形で、人生を賭けて飛び込むことを決めた「スターダム(STARDOM)」。この団体は、現在の日本の女子プロレス界において、どのような存在なのでしょうか。
スターダム(STARDOM)の歴史と特徴
「ワールド・ワンダー・リング・スターダム」は、2010年9月に設立が発表され、2011年1月に旗揚げされた女子プロレス団体です。「輝く(スターダム)」という名前の通り、選手個々のビジュアルやキャラクター性を重視しつつ、激しい試合内容(競技性)も追求するスタイルで、急速にファン層を拡大しました。
2019年には、新日本プロレスの親会社でもある「ブシロード」グループの一員となりました。これにより、資金力とプロモーション力が飛躍的に向上し、日本武道館や大阪城ホール、そして今回の両国国技館といった、男子プロレスでもトップ選手しか立てないような大会場での興行を次々と成功させています。
所属選手は「ユニット」と呼ばれるチームに分かれて抗争を繰り広げており、その人間ドラマやストーリー性の深さも、多くのファンを魅了する要因となっています。まさに、現在の日本女子プロレス界を牽引する、名実ともにトップ団体と言えます。
フワちゃんとスターダムの「縁」 (2022年のデビュー)
フワちゃんとスターダムの「縁」は、今回の入団が初めてではありません。前述の通り、フワちゃんが2022年10月にプロレスデビューを果たした場所こそが、このスターダムのリングでした。
当時、日本テレビ系の番組「行列のできる相談所」の企画として始まったこの挑戦は、当初「タレント企画」と見られていました。しかし、フワちゃんは5ヶ月間に及ぶ過酷なトレーニングをこなし、スターダムの選手たち(特に師匠の葉月さん)の指導のもと、プロレスの基礎を徹底的に学びました。
その結果、デビュー戦ではプロレスファンを唸らせるほどの動きを見せ、大きな称賛を浴びました。この成功体験と、その過程で築かれたスターダムの選手やスタッフとの信頼関係が、活動休止という苦しい時期にあったフワちゃんの中で「プロレスしかない」という思いを育て、今回の「入団」という決断に繋がったことは想像に難くありません。
フワちゃんのプロレスでの活躍とは?過去の戦績を徹底分析
「プロレスラー・フワちゃん」は、今回の復帰が3戦目となります。彼女の過去の戦績は2戦2敗ですが、その試合内容は、敗戦という結果以上に多くのものを残しました。彼女のプロレスがなぜ評価されたのか、過去の2戦を振り返ります。
2022年10月23日 衝撃のデビュー戦(対 上谷沙弥&妃南組)の評価
フワちゃんのデビュー戦は、2022年10月23日、スターダムのアリーナ立川立飛大会。師匠・葉月さんとタッグを組み、当時ワンダー・オブ・スターダム王者(団体の象徴的なベルトの一つ)であった上谷沙弥さんと、若手の妃南さんのタッグチームと対戦しました。
- 試合結果:●フワちゃん&葉月(14分29秒 ファイヤーバード・スプラッシュ→片エビ固め)○上谷沙弥&妃南
結果は、フワちゃんが上谷選手の必殺技であるファイヤーバード・スプラッシュ(高難易度の空中殺法)の前に沈み、敗北しました。しかし、試合内容は驚きの連続でした。フワちゃんは、基本的な受け身はもちろん、ドロップキック、ブレーンバスター、さらにはコーナーポストからの空中技(ミサイルキック)まで披露。デビュー戦とは思えない運動神経と技のキレ、そして何よりも、王者の上谷選手に真っ向から立ち向かっていく気迫は、会場の観客とプロレスファンの心を強く打ちました。
試合後、フワちゃんは「悔しい!!」「本物のプロレスラーになりたいと思った」と涙ながらに語り、この経験が彼女の中で特別なものとなったことが伺えました。
2023年4月23日 横浜アリーナでの第2戦(対 林下詩美&天咲光由組)の進化
デビュー戦の反響を受け、約半年後の2023年4月23日。スターダムの年間最大級のビッグマッチ『ALLSTAR GRAND QUEENDOM 2023』横浜アリーナ大会で、フワちゃんは第2戦に臨みました。女子プロレスとしては約20年ぶりとなる横浜アリーナでの開催という、まさに夢のような大舞台でした。
- 試合結果:●フワちゃん&葉月(14分19秒 ジャーマンスープレックスホールド)○林下詩美&天咲光由
今回もパートナーは葉月さん。対戦相手は、スターダムのアイコン的存在である林下詩美さんと、期待の新人(当時)天咲光由さんのタッグでした。フワちゃんは、デビュー戦よりもさらに進化した姿を見せます。相手の技をしっかりと受けきった上で、ジャーマンスープレックス(相手を後方に投げ飛ばす技)や、より精度の増したミサイルキックを繰り出しました。
しかし、最後は林下選手の圧倒的な実力の前に、強烈なジャーマンスープレックスホールドで3カウントを奪われ、またしても敗戦。試合後、フワちゃんは「生活の中心をプロレスにして、みんなが思ってるよりも私、ホントにプロレスが大好きになりました!」と語り、ファンへの感謝を述べました。
なぜフワちゃんのプロレスは評価されたのか?(関係者のコメント分析)
フワちゃんの戦績は2戦2敗です。しかし、数字以上に彼女のプロレスは高く評価されました。その理由は、彼女の「本気度」と「才能」にあります。
まず、彼女の運動神経と身体能力は、指導した選手たちも驚くほどでした。しかし、それ以上に評価されたのが、彼女の「プロレスへのリスペクト」と「負けん気」です。師匠の葉月さんは、フワちゃんを「プロレスの才能の固まり」「運動神経と負けん気」と評し、「普通なら尻込みするようなことも”一回やってみます”とトライできる」「納得できなかったら何回でもやる」とその姿勢を絶賛しています。
「芸能人が中途半端にやってるだけだろ」という世間の偏見を、フワちゃんは自らの努力とリング上でのパフォーマンスで覆したのです。
有田哲平さんや豊田真奈美さんが認めた才能と本気度
その本気度は、プロレス界のレジェンドや著名なファンにも伝わっていました。芸能界随一のプロレスファンとして知られる、くりぃむしちゅーの有田哲平さんは、フワちゃんからプロレス挑戦の相談を受けており、デビュー戦当日はプライベートで会場に来場し、その戦いを見守っていました。
また、女子プロレスのレジェンドである豊田真奈美さんは、フワちゃんの第2戦を見て、「デビュー2戦目ながらかなり受け身取れてる」と、その技術的な成長とセンスをX(旧ツイッター)で高く評価しました。
プロレスリング・ノアの拳王選手のように、当初は「タレント企画」として批判的だった選手でさえ、フワちゃんのひたむきな練習姿勢を知り、その評価を改め、肯定的な立場へと変わっていきました。これらの事実は、フワちゃんの挑戦が「本物」であったことを証明しています。
フワちゃんがプロレス復帰に対するネット上の反応とは?
今回のフワちゃんの電撃的なプロレス復帰発表は、瞬く間に日本中を駆け巡り、ネット上ではまさに賛否両論、様々な意見が飛び交う状況となっています。活動休止の原因がSNSでの発言だっただけに、SNSでの反応は特に大きなものとなっています。
賛否両論!歓迎と応援のポジティブな声
まず目立つのは、フワちゃんの再起を心から歓迎し、応援するポジティブな声です。特に「フワギャル」と呼ばれる彼女のファンからは、「フワギャルみんな待ち望んでたよ!」「うれしい!!とにかく戻ってきてくれてうれしいよ!!」といった、復帰そのものを喜ぶ声が殺到しています。
また、「反省しろー!w応援してるぞ」「頑張れ、めっっっちゃ応援してるよ!」「プロレスラーフワちゃんなら応援します」「プロレスで一生懸命頑張る姿を見せていくのはアリだと思います」など、彼女が選んだ「プロレス」という道での再出発に期待を寄せるコメントも多く見られます。
X(旧ツイッター)では「フワちゃん」がトレンド入りし、「まさかの方向転換すぎて強すぎる…!」といった、彼女らしい破天荒な復帰の仕方を好意的に受け止める反応も目立ちました。
芸能界からのエール(ミキ亜生さん、小坂大魔王さん)
フワちゃんと親交のあった芸能界の仲間たちからも、温かいエールが送られています。お笑いコンビ「ミキ」の亜生さんは、Xで「戻ってきたぁ!!! おっしゃー!!!」と、まるで自分のことのように復帰を喜びました。また、お笑いタレントの小坂大魔王さんも「いけーー! フワーー!!!」とポストし、彼女の背中を押しています。
こうした仲間からの素直な声援は、フワちゃんにとっても大きな力となることでしょう。
「プロレスの舞台を利用?」厳しい批判と懸念の声
一方で、手放しで歓迎する声ばかりではありません。特に、長年のプロレスファンからは、厳しい意見や懸念の声も上がっています。
「プロレスファンとして、復帰の舞台に選ばれるのは微妙」「ずっとプロレス1本でいくなら良いんだけど」といったコメントは、プロレスというジャンルへの愛が深いからこそ、不祥事を起こしたタレントの「復帰の道具」としてプロレスが安易に利用されるのではないか、という懸念の表れです。
フワちゃん自身が「みそぎではない」と明言したにもかかわらず、世間の目は「結局、話題作りのためにプロレスを使うのか」と懐疑的になりがちです。この偏見を払拭するには、フワちゃんがリング上で「本気」を見せ続けるしかありません。
騒動を揶揄する「予選敗退」などの皮肉なコメント
活動休止の原因となったやす子さんへの不適切投稿の内容は、多くの人の記憶に強く残っています。そのため、今回の復帰に際しても、その件を揶揄するような皮肉なコメントが散見されました。
「プロレスって予選敗退あるんですか?」「やす子との電流爆破デスマッチ期待してます!!!」といった投稿は、その代表例です。これらの声は、フワちゃんが犯した過ちの重大さと、それを世間が忘れてはいないという現実を、改めて突きつけるものとなっています。
また、「やす子オリンピック優勝を目指して頑張ってくれ!」という、一見応援のようでありながら、騒動を皮肉ったコメントもあり、彼女がこの過去を背負い続けていかなければならないことを示しています。
「まさかの方向転換」驚きと戸惑いの声
純粋な驚きや戸惑いの声も非常に多く見られました。「え?」「まじか!」といった短い驚嘆の言葉が、X(旧ツイッター)上にあふれました。
フワちゃんの復帰投稿は、投稿からわずか2時間近くで740万回以上の表示数を記録したと報じられており、いかに多くの人が彼女の動向に注目し、そしてその「まさかの」選択に驚いたかがわかります。この「驚き」が、これから「期待」に変わるのか、それとも「失望」に変わるのかは、12月29日のリングにかかっています。
まとめ
約1年3ヶ月の沈黙を破り、フワちゃんが選んだ再起の道は「プロレスラー」でした。2024年8月の不適切投稿による活動休止は、彼女のキャリアにおいて最大の危機であったと同時に、彼女自身が「人生をかけてやりたいこと」を見つめ直す時間となったようです。
リング上でのオール敬語の謝罪と土下座、そして「プロレス一択でした」「みそぎではない」という力強い宣言。そこには、過去の過ちへの深い反省と、愛するプロレスの舞台を汚したくないという誠実な思い、そして何よりも、ゼロから再出発するんだという強烈な覚悟が表れていました。
過去2戦で証明した高いポテンシャルと本気度は、イギリスでの武者修行を経て、どれほどの進化を遂げているのか。世間の反応は、温かい応援と、厳しい批判が交錯しています。その賛否両論すべてをリングの上で受け止め、実力で跳ね返すことができるのか。
「今まで見たことがないくらい真剣なフワちゃんをみんなに見てほしい」という彼女の言葉を信じ、まずは2025年12月29日、両国国技館での再デビュー戦に注目したいと思います。対戦相手は誰になるのか、そして彼女はどんな戦いを見せてくれるのか。プロレスラー・フワちゃんの第2章が、今、始まろうとしています。


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